以前より箪笥のお直しはご依頼頂いておりましたが、
ここ最近以前にも増してよく聞かれます。
答えはもちろんお直しできます!
今回のお直し事例も
そんなお問い合わせからでした。
ご依頼内容は、
3つ重ねの箪笥の一番上段の部分のみを利用して収納棚として復活させる
というもの。
先ずは現状確認から最終仕上げの雰囲気までを
入念に打ち合わせ。
そして、金具外しから開始、
持ち込まれる箪笥は昭和初期ごろから作られた物が多いです。
特徴はとにかく金具が薄く、釘も細い。
なので釘が錆びてしまうと、くぎの頭が取れてしまって
抜けなかったり、金具が薄く柔らかすぎて
すぐに曲がってしまいます。。
金具が薄いのは大量に生産するための知恵ですかね。
もう少し古くなると結構厚みがあり
質感がまったく違うんです!
つくりが丁寧といいますか、
ちなみに、当店で新しく製作する箪笥は
江戸時代に作られたとされる箪笥をお借りして、
厚みや仕上げをなるべく忠実に採寸したものをベースに
ほんの少しバランスを整える程度に変更しています。
(実はこれで当店が製作した金具という証も残しています)
厚みも取付場所により違うのですが、
最低でも1.5㎜以上はあります。
余談はさておき、
これらを慎重に取り外して研磨したり、
板に隙間があれば埋め木して仕上げていきます。
最後の仕上げは漆を塗るか着色塗装にするか等々。。
仕上もご予算に合わせて様々です。
ビフォーアフターの画像しかないのですが
今回も綺麗になった箪笥を見て
とても喜んでくださいました。
先程、大量に製作された箪笥かのように書きましたが、
お客様にとっては、思い出深い唯一無二の箪笥だと
思っております。
当店はそんなストーリーのある箪笥を
さらに未来に繋いでいけるように、
気持ちを込めてお直しさせて頂いております。