伝統工芸【越前箪笥】越前箪笥の歴史 法隆寺にある国宝、橘夫人厨子(7世紀末~8世紀初め)の 須弥座(台座)の隅に、『越前』と筆で墨書された落書きがある。 越前から微集された匠の一人で、この厨子の製作にかかわった工匠が 描いたものであると考えられている。 また、8世紀ごろの『大日本古文書』の『越前国使等解』等の文書によれば、 都から遠い越前国の開墾部落で、収納家具として明櫃と折櫃の 2種類が使用された記録がある。 また、戦国時代では、前田利家が加賀百万石の金沢に入封された時、...
伝統工芸【越前箪笥】猪目とは 猪目とは呼んで字のごとくイノシシの目だそうです。 例えば、お城の門扉、神社やお寺の屋根の 鬼瓦がある辺りを見ると破風板に吊り下げてある 『懸魚(けぎょ)』等々。 ちなみに画像は数年前に大阪城に行った時、 思わず猪目を見つけて写真を撮ってしまったものです。 余談ではございますが、大阪城全体の外観をしつらえてある飾りすべてが なんだか箪笥の金具に似ておりますね。 ちなみに猪目。 イノシシの目ということで、画像を探していたらこんな感じで イメージしたのでしょうかね? なぜ?イノシシの目なのか?...
伝統的工芸品『越前箪笥』は、 その箪笥が越前で製作されたかどうか? 判断するある特徴があります。 特徴的な金具にあります。 その中でも鉄の金具にたくさんのハートの形が くり抜かれている事が特徴的なのです。 もちろん江戸時代の末期にハートなんてかわいらしい 概念はございません。 これはご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、 『猪目?猪の目?』読み:いのめ というものです。 ※猪目について詳しく解説したリンクです→『猪目とは?』 これはよく寺社仏閣お城など所々に見受けられます。 あまり意識してご覧になったことが無いかと思いますが、...
『越前箪笥』の特徴としてその製造方法に こだわりがございます。 それは、 ・木材の乾燥は、自然乾燥によること。 ・枠組み箪笥又は板組箪笥であること。 ・塗装は拭き漆、春慶塗、呂色塗りであること。 ・金具の製造は最後に錆び止めとして、 焼いた金具に生糸をすりつけて磨き、 仕上げに椿油で拭き乾燥させること。 材料は主に ケヤキ、キリ、マツ、ヒノキを使用しています。 枠組み箪笥は様々な『ほぞ継ぎ』という技術を使用しています。 ※詳しくはまた今度解説できればと(^^; 漆は、やはり呂色塗りなどは手間がかかりますが、...